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「父の仇、覚悟!」と呼びかけると自らの電源を切って果てるスマートスピーカー? おバカネタで学ぶスマートスピーカーの仕組み

「父の仇、覚悟!」と呼びかけると、「やられたぁーー」と言い残してスマートスピーカーが事切れる(自ら電源をオフにする)、機器の組み合わせによっては、こんなおバカな仕組みが簡単に作れてしまいます。

今回はこれを題材に、スマートスピーカーとはどんなことができる機器なのかを学んでしまいましょう。おバカネタで学ぶスマートスピーカーの仕組み、はじまりはじまり~。

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まずは動画で見てみましょう

「父の仇、覚悟!」と呼びかけると、「やられたぁーー」と言い残して自ら電源をオフにするGoogle Home。いちど動作させると手動で復旧させるまでGoogle Homeが使えなくなる禁断のネタです。今回は同時に照明をオフにするギミックも追加しています。

「父の仇、覚悟!」▼

「やられたぁーー」(ブチッ)▼

IFTTTなら応答メッセージを自由に設定できる

まずは仕組みをざっと紹介しましょう。用意するのはGoogleのスマートスピーカー「Google Home」と、スマートスピーカーと連携して家電製品を操作できるスマートリモコン「Nature Remo」。そして、コンセントに接続して家電製品の電源を根元からオフにできるリモコンプラグ、オーム電機の「OCR-05W」の3つです。

用意するもの
スマートスピーカー「Google Home」
スマートリモコン「Nature Remo」
リモコンプラグ「OCR-05W」
ご存知Googleのスマートスピーカー「Google Home」
スマートリモコン「Nature Remo」。赤外線リモコンをエミュレートすることで、さまざまな家電をスマホやスマートスピーカーから操作できます
オーム電機の「OCR-05W」。家電製品の根元から電源をリモコンでオフにできるリモコンプラグです

手順としては、まずスマートリモコン「Nature Remo」から、オーム電機「OCR-05W」を操作できるようリモコン信号の設定を行います。「OCR-05W」は電源オンとオフ、2つしか設定可能なボタンがありませんので、それを手動で「Nature Remo」に学習させます。

「OCR-05W」付属リモコンを「Nature Remo」に向け、ボタンを押して信号を学習させます
「OCR-05W」にLEDという名前をつけ、電源オンと電源オフのボタンを登録しました

次いで、Google HomeからNature Remoを音声コマンドで操作できるよう、ウェブサービス「IFTTT」を利用して設定を行います。その際、「○○をオフにして」という一般的な音声コマンドではなく、前述の「父の仇、覚悟!」というセリフを音声コマンドとして設定します。合わせて、コマンド実行後に読み上げるテキストとして「やられたぁーー」を設定します。

ウェブサービス「IFTTT」で「Google Assistant」を指定し、「Say a simple phrase」を選びます
操作の組み合わせ(アプレットと呼びます)には適当な名前をつけておきましょう。今回は「Google Home絶命」という物騒な名前にしました
音声コマンドとして「父の敵 覚悟」、それに対する応答メッセージとして「やられたぁーー」を入力します。「父の仇」ではなく「父の敵」である理由は後述します
上記のやり取りと合わせて動作させる機器として「Nature Remo」を選び、具体的な動作として「電源オフ」を指定。あとは保存すれば完了です

以上で設定は完了です。あとは、Google HomeのACアダプタを「OCR-05W」経由でコンセントに差し込めば、機器の配置は完了です。

おっと、ひとつ忘れていました。今回は「OCR-05W」からコンセントを分岐させ、スポット照明を接続しています。これはGoogle Homeと一緒に照明もブチッとオフになる視覚的な演出が欲しかっただけで、それ以外に意味はありません。

「OCR-05W」を間に挟む形で、Google HomeのACアダプタ(手前)をコンセントに差し込みます。今回はさらに照明も併せて操作するため、間に取り付けた分配プラグから照明(黒いケーブル)を分岐させています
Google Homeと同時に電源をオフにするという演出のためだけに追加したスポット照明。スマート電球ではなく普通の電球です
配置完了。ここから冒頭の動画につながります

この状態で、Google Homeに「父の仇、覚悟!」と言うと、それが音声コマンドとしてIFTTTに伝わり、「やられたぁーー」というセリフを読み上げつつ、Google Home(とスポット照明)が接続されている「OCR-05W」を、Nature Remoからのリモコン操作でオフにする仕組みです。当初の構想では、不始末をやらかした家来が当主の命令で切腹するイメージだったので、若干セリフがちぐはぐですが、そこは大目に見てください。

今回はGoogle Homeへの呼びかけに、スマホ向けのテキスト読み上げアプリ「iTextSpeaker」を使用しています。まったくの棒読みですが、登録したテキストを何度でも繰り返し(かつ同じ発音で)再生できるので、今回のように微妙な発音の違いで音声認識の結果が違うと困る実験では重宝します

スマートリモコンがあれば家電を自在に操れる

とまあ、おバカ極まりないネタなのですが、これらの中にはスマートスピーカーという製品の機能や特性を知るのに役立つネタがいくつも含まれています。順に見ていきましょう。

まずひとつは、スマートリモコンなる製品があれば、スマートスピーカーから音声制御で家電製品をコントロールできることです。テレビやエアコンなど、赤外線リモコン機能を搭載した家電製品であれば、電源オン・オフ以外にさまざまな操作をエミュレートできます。

またリモコン機能がなくても、今回のオーム電機「OCR-05W」のようなリモートプラグをコンセントの根元に取り付ければ、根元からダイレクトに電源をオフにできます。PCやHDDレコーダーのように、本体の電源ボタンを使わずに根元からコンセントを引っこ抜くと容易に壊れる製品にはおすすめできませんが、もともと電源ボタンのないGoogle Homeなどはおそらく大丈夫なはずです。

「OCR-05W」。最大800Wまでの家電製品を接続し、電源をリモコンで操作できます

もうひとつ、家電製品をコントロールするための音声コマンドは、今回のように独自の文言を設定できる場合があるということも、知っておくと役に立ちます。今回のNature RemoはIFTTTを使っているため自由度が高く、音声コマンドに加えて応答メッセージまでも自由にカスタマイズできるので、今回のように「芸」をさせるのも簡単です。

ちなみにこの方法以外にも、Amazon EchoであればAlexaアプリの「定型アクション」、Google Homeであれば「ショートカット」を使えば、特定の操作に対してオリジナルの音声コマンドを割り当てられます(応答メッセージは指定できないようです)。あとはスマートスピーカーの声色を変えられたり、またセリフの抑揚が指定できれば、主に二次創作方面にウケそうな気がしますが、そこまではさすがに難しそうです。

また、こうした音声コマンドが正しく認識されているかどうかは、アクティビティを見ることで確認できます。うまく動かなかった場合、音声コマンドが正しく認識されていないのか、認識はされているがそれ以外の理由で動作しないのか、原因の特定に役立つというわけです。これもスマートスピーカーを使いこなすために知っておくべき知識のひとつでしょう。

アクティビティを見ると、「父の敵 覚悟」という音声コマンドがきちんと認識されていることがわかります。ちなみに正確には「「父の仇」のはずですが、Googleは前者で認識するようなので、前述のIFTTTの設定もそれに合わせることで、きちんと動作するようにしています

ちなみに音声コマンドは最初「往生せいや」とか「成仏しろ」といった物騒なセリフで試していたのですが、どうやら命令文だとIFTTTまでたどり着かず、言葉の意味をそのまま解釈して返事をする(たいていは「よくわかりません」「ごめんなさい」になる)らしいことが分かったので、「父の敵、覚悟!」に落ち着きました。このあたりも、アクティビティを見れば一目瞭然です。

あと、Google Home側の応答も「み、身内に斬られるとは……」みたいな時代劇調のセリフを喋らせるつもりだったのですが、全文を読み上げられず「斬られ」あたりで電源がブチッと切れてしまうため、今回のような短いセリフになりました。セリフを読み上げ終わったタイミングでコマンドが実行されるようであれば、辞世の句を読ませてから切腹させるといったこともできたはずなので、少々残念です(謎)。

といったわけで、おバカネタを通じてスマートスピーカーでどんなことができるかを学んできました。スマートスピーカーは質問に対するズレた回答がたびたび話題になりますが、今回のように音声コマンドのカスタマイズで遊ぶのもなかなか楽しめるので、スマートリモコンを入手された方は設定がてら遊んでみてはいかがでしょうか(機器の元電源をブチッと切ることによる故障のリスクは自己責任でお願いします)。では、またお会いしましょう。

山口真弘

テクニカルライター。PC周辺機器メーカーやユーザビリティコンサルタントを経て現職。IT機器やサービス、アプリについてのレビュー・ハウツー記事をインプレス/I...

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