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「英語学習とスマートスピーカーは相性がいい」株式会社レアジョブに聞く。

オンライン英会話を運営する株式会社レアジョブ。同社では中村岳社長自らがGoogle Home対応Google Assistantアプリ「レアジョブリスニング」をつくったといいます。アプリ開発の理由と、英語学習におけるスマートスピーカーへの期待を聞いてきました。

中村社長がつくった「レアジョブリスニング」の詳細はこちら▼

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レアジョブを立ち上げた理由

ーー中村社長自らGoogle Homeのアプリをつくられていますが、元々はエンジニアでいらっしゃいます。なぜレアジョブを立ち上げられたのか教えてください。

中村岳氏(以下、中村氏):もともと世の中に広められるようなサービスをつくりたいと考えていたんです。でも、ある程度エンジニアリングをわかっていないとサービスをつくれないと思ったので、理系に進みました。

そのあと、今から12〜13年前になりますが、就職する段階になって、これからはモバイルや個の時代が来ると考えて、NTTドコモに入りました。研究所に配属されて研究していたのですが、なかなか現実のサービスに結びつかなかったんですよね。そこにもどかしさを感じ、中高の同級生と世の中に出せるサービスをつくろうと模索してレアジョブを立ち上げることにしました。

ーーレアジョブ英会話は、日本におけるオンライン英会話の草分け的存在です。なぜ、英会話に着目されたのでしょうか?

中村氏:私自身もそうだったんですが、日本では英語を勉強しても話す場が全然ない。身近に留学生がいても、流暢に日本語を話せることも多いですし。自分が英語を話せる場を欲しかったのもありますが、日本人ももっと英語を話す場があれば会話力が伸びるだろうな、と。当時ちょうどSkypeが出てきた頃であったこと、また、フィリピンには英語の発音が綺麗な人がたくさんいるのを知っていましたから、この2つを結びつけたらイノベーションを起こせるかもしれないと思ってレアジョブを創業しました。

アプリをつくったのは、何ができるか知るため

ーースマートスピーカーのアプリをつくろうと思われたきっかけを教えてください。

中村氏:アメリカでGoogle HomeやAmazon Echoが流行っていたのは明らかで、日本にもそのうち来るだろうと思っていました。最初、どういう風に使えるのか知りたくて英語版を自宅で使ってみたのですが、使ってみると、なかなか便利でこれは生活の中に入り込むように使えるな、と。音楽だったり、ラジオだったり、天気だったり、いろいろ聞けますよね。

語学学習も試しました。印象的だったのはAIと会話を続けられるアプリです。このアプリは、まだ実験途中という感じだったのですが、これはひょっとしたら、教育の中で使われるかもしれないと直感的にですが思いまして、それからずっと気になっていました。

そのあとに日本でもGoogle HomeやAmazon Echoが発売され、少し自分の手が空いたのでアプリをつくってみたんです。

「レアジョブリスニング」は、当社のサービスで最も使われている教材「Daily News Article」をGoogle Homeで聞けるようにしたものです。「Daily News Article」は、2分半程度の短い英語の記事を読み上げるもので、フィリピンで音声を録音しています。それと同じ音源をGoogle Homeでも流しています。

ーーAmazon EchoではなくGoogle Homeを選ばれたのはなぜですか?

中村氏:Google Homeの方が、開発が簡単だったからです(笑)録音した音声を流すのに、Amazon Echoだと長さやファイルフォーマットに制限があって、ストリーミングにしないと流せなかったんですよね。とりあえずつくってみたかったので、やりやすいGoogle Homeを先に着手しました。

ーーなぜ会社としてではなく、個人でつくられたのですか?

中村氏:わりと僕の思いつきなところもあったので、実験としてスピーディーにやるために、まずは個人的にリリースしてみました。個人なら実験でできますから。出来上がったアプリは私個人のFacebookとTwitterで紹介しただけなので、まだほとんど使われていません。1日10件程度ですね。Facebookで海外在住の方から英語版のGoogle Homeで使いたいというコメントが来たので、英語版でも公開しています。

この先、スマートスピーカーを使った語学学習は増えてくるだろうと予想しています。なので、今回自分でアプリをつくってみて、どういうものかを把握できたのは良かったですよ。「レアジョブリスニング」のアクセス解析も見ているので、ユーザーが増えるタイミングがあれば、会社として本腰を入れて取り組んでいきます。

英語学習に足りないスマートスピーカーの機能とは?

ーー実際にアプリ開発をされてみていかがでした?

中村氏:もうちょっと色々とできるなと徐々に思い始めました。すぐには収益につながらないと思いますが、ユーザーさんの体験としては色々なものをつくれそうだな、と。

ただ英語学習を考えた場合に難しいのは、今、日本語版のGoogle HomeやAmazon Echoに英語で話しかけてもほとんど認識してくれないことです。逆に英語版のスマートスピーカーに日本語で話しかけても認識してくれません。また、日本語版のスマートスピーカーに英語のテキストを読ませようとしても、カタカナになってしまいます。ひょっとしたら、設定でうまくできるのかもしれないのですが。

ーーなるほど、たしかに現状だとそうなっていますよね。

株式会社レアジョブ 代表取締役社長 中村 岳 氏

中村氏:日本語版のスマートスピーカーに英語で話しかけた時に英語で答えてくれると英語学習にとってはいいのですが。今だと、英語で話しかけても、それを日本語として認識してしまうので難しいですが、将来的にはそういうものをつくりたいです。

今後、大学入試にもスピーキングのテストが入ってきますから、「What did you do yesterday?」という質問をして、それをユーザーに答えてもらう。その答えを録音しておいて、添削して返すなどができるといいですよね。

TOEFLでしたら、もっと難しい問題、たとえば日本の政治について「立憲民主党と自民党はどちらがいいですか」と聞いて15秒考える時間をとって、そのあと45秒で意見を言ってもらう。それも録音しておいて、どんな単語を使って話しているのか分析して、ちゃんとレッスンで習った単語を使えているのかをフィードバックしたりですとか。3〜5年後にはレッスンと一体の体験ができてくる可能性は感じます。

ーー英語の先生の代わりに音声AIアシスタントがなりえますか?

中村氏:そこまでいくには10年以上かかるかなと思います。リアルの先生の代わりを務めるには、臨場感が足りなかったり、深いコミュニケーションは難しかったりしますよね。ただ練習としては十分使えると思います。

たとえば、レストランの店員さんとの会話をレッスンで習って、その店員さん役をスマートスピーカーにやってもらって復習するなど、シーンを限定したロールプレイングは成り立つだろうなと思います。

スマートスピーカーを使ったオススメの英語勉強法

ーースマートスピーカーと英語学習は相性がいいと思うのですが、スマートスピーカーを使ったオススメの英語勉強法を教えてください。

中村氏:英語学習とスマートスピーカーの相性はいいですよね。今だったら、リスニングがいいと思います。ニュースでもTEDでも。ただ、Google Homeで英語のニュースをそのまま聞こうとすると、相当レベルが高いので、初中級者には英語のニュースよりもちょっとレベルを簡単にしてつくられたコンテンツを聞く方がいいだろうなと思います。

ーー「レアジョブリスニング」は、どのレベルを想定されていますか?

中村氏:中級者くらいです。比較的わかりやすいけれども、ちょっと難しい単語をいくつか混ぜていて、真剣に聞かないとわからないようになっています。

英語学習は、自分のレベルより1つ上のレベルの英語に触れるのが一番勉強になると言われているんです。だから、初中級者は、初中級者用の音声を用意して聞くのがいいですね。

ーーGoogle Homeの言語設定を英語にして、毎日英語で使うのはどうでしょうか?

中村氏:それはすごくいいと思います。単純な文章でも、たとえば「渋谷の今日の天気は?」とか「タイマーをセットして」とかでも伝わった感覚を得られるのでいいですよね。生活が英語になっていくので、勉強になると思います。

ーーありがとうございます。

公式サイト:レアジョブ英会話

「レアジョブリスニング」の詳細はこちら▼

SmartHacks Magazine 編集部

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